出会い

たらたら続いているバレエは、あしかけ20年。あまりのできなさに20年なんて言えないけれど、どうしてそんなに続いてしまったのかをつぶやきます。

きっかけ

20年近く前、縁あってお隣の国にしばらく住んでいました。
ある日、お友達の家に子連れで遊びに行ったときのことでした。
「これから新しくオープンするバレエ教室を見学に行くんだけど、一緒にどう?」と誘われました。
子育てにどっぷり漬かっていて、他にすることなど何もなかった頃だったので、暇つぶしに行ってみることにしました。もちろん、子どもクラスの見学です。

娘は人見知りと場所見知りをするタイプだったので、私のそばを離れることなく「じぃーっ」とみんなの様子を見ているだけでした(笑) 所詮は親の勝手です。ま、こんなものですね。
そして最後に、「大人のクラスもありますから、お母さんたちも是非いらしてくださいね」と言われました。


はっきり覚えていませんが、身体を動かしてトレーニングになるなら、くらいに思って通い始めたのだと思います。
これが私がバレエを始めるに至った経緯です。子どもがきっかけだった、という話はきっと珍しくありません。

運動は好きだった

もともと運動は好きでした。短距離走が速かったので、運動会はいつもリレーの選手でした。
徒競走が大好きで、3位なんて取ろうものなら、悔しくてたまらなかったタイプです。


小学生の頃はドッヂボール大好き。タイヤ戦争も大好きだった(今やこの遊びは通じないですね・説明割愛)
体操、水泳、バレーボール、バスケットボール、大人になってからのゴルフ、スキーなど。長距離走は不得意でした(持久力より瞬発力タイプ)

身体は柔らかい方で、初めてのスポーツでも、わりあいイメージ通りに動いて、コントロールできるという無意識の自負があったかもしれません。

でもバレエは、それまで経験した運動とは全く異なった「範疇外」の動きをしました。
単なるトレーニングではなく、「人に見せるための動き」という目的が全く未経験でした。
しかも、身体にぴったりとした服を着て、ひらひら〜くるくる〜の、いわゆる「キラキラ女子の世界」。
「キラ女子」はとても苦手。子どものころは全く別次元で生きていました。

じゃあ、なんでこんなに長い間やってるの?という疑問。正直自分でもわかりません。ただ「ハマった」としか言えない。
結局、大人クラスに一人でせっせと通い始めました。(ミイラ取りがミイラ状態)


当時、身体はがっちり筋肉がついているタイプでした。体重も今より5-6キロは確実に重かったです。
バレエの素敵なTシャツを着てもナンカヘンだし、タイツもモリっとした脚の筋肉を隠すため、迷わず黒を選んで履いていました。レッスンにはサウナスーツを着て、少しでも痩せたいと思っていたのもこの頃です。

ステキな先生との出会い

そんな私にバレエを教えてくださった初めての先生は、過去に現地の国立バレエ団のプリマを務められたという経歴の持ち主でした。
引退されてから横に大きくなってしまった、ともおっしゃっていました(笑)
上背も高く、確かに横にもボリュームがありましたが、バレエの所作や動きをされると素晴らしくステキで、うっとりしました。

もう一人は日本人の先生でした。いろんな国から来る生徒さんに対応するために何か国語も話すことができる、包容力のある魅力的な方でした。

このステキな先生方との出会いが、これまで続けてこられた理由の一つかもしれません。

その一方でレッスンでは、
「あなたのその脚、サッカーボールを蹴っているんじゃないのよ(カマ足)」

「道路工事のおじさんの腕の動きになっているわ」


と初心者にはありがちなご指摘を、何度も何度も繰り返してくださいました。
その辛抱強いご指導が、今の私の基礎にあるのだと思います。

年齢関係なく

「女って、死ぬまで女なのよ」というのは、某人生の大先輩のお言葉。
つまりは「いつまでもきれいでいたい」と思うのがオンナなのだそうだ。
特に年齢を重ねればそれだけ、身ぎれいにした方がいいと、個人的には思っています。

バレエできれいになれるかどうかなんてわかりません。
それでも少しでも「きれいでいたい」という思いは、多くの大人バレリーナ(とあえて呼ばせていただく)達に共通するのではないでしょうか。
きれいって、顔や肌だけでなく、姿勢、体型も含めて全部ですね。ますます難しい・・・・・(汗)

年齢に関係なく、身体に無理なく、怪我なく、大きな動きはできなくても、細く、長く、周りの方と励ましあいながら(笑・でも大事)、これからも楽しく踊り続けられるようでありたいと思います。